sametimeme's diary

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FacebookなどSNSコンテンツのジレンマ(性的な)

Facebookに投稿される友人のUpdateを読んでいると、なんとまあ皆楽しそうに生きてるんだろう、と感心させられる事が多い。曰く●●ホテルでフレンチだの、曰く○○仲間でBBQだの、曰く子供の運動会で大はしゃぎ、だの。Facebookでつながるくらいだから嫌いな人達ではないので当然読んでいて楽しさや幸せを共有させて頂くのだが、大人というのはついつい目の前の事象の裏を読みたがるものだ。

例えば彼らの投稿は、他人にこう見られたいという欲求をそのままUpdateしているとすする見方がある。それはそのまま彼らのコンプレックスや妬み嫉みの裏返しでもあるし、投稿される文章や写真は、彼らが知り合い連中からどう見られたくないか、という潜在的な否定的価値観を暗示してくれる。また、純粋に子供の成長記録や日記代わりに何気ない家族の行事や家庭の食事を投稿している人も多くいるだろうが、そういう人については、却って投稿されない事象が気になってくる。例えば、仕事について一言もなかったりだとか、旦那については全く言及が無かったりだとかすると、ああ、そっち方面はあんまり楽しくないのかな、などと邪推をする…などなど。

と、こんな悪意を持ってFacebookを見ることはさすがに僕はない。考えてみるとこういう捉え方もできる、というだけの話である。

しかし僕は、映画『Social Network』で主人公がつぶやいた「みんな、誰が誰とセックスしてるのか知りたがってるのさ」という一言がFacebookにまつわる興味について一点の真実を捉えたものだと考える。

このセリフとは裏腹に現在のFacebookは性的な要素をほとんど一切排除しているが、人々の興味は多くがここに関連しているという事を、誰も否定できない。あらゆる規制、理性を抜きにすれば、食事と同じくらい、いや、それ以上、数倍のレベルでみんな性的な内容の投稿を見たいし、書きたいし、見てほしいのではないか。

例えば、きれいな場所で美味しそうに調理された食事の写真をUpdateするのと同じ感覚で、きれいなホテルの派手なベッドで、美形でスタイルの整った恋人を半分脱がせて寝かせている所をUpdateすれば、料理の写真なんかよりさぞかし爽快な事だろう。

例えば、30そこそこのサラリーマンが、妻が息子の幼稚園のイベントについて写真つきでUpdateしている横で、妻に隠れて風俗通いをしてセックスレスのストレス解消!★などとUpdateしたとすれば、同じようなサラリーマンをどれだけ楽しませる事になるだろう。

貴方の友人が浮気で離婚したとして(ここまではありきたりだが)、離婚の過程を詳細に綴り、修羅場についてありありと写真付きでUpdateしたら、どれだけ読む人の為になる内容になるだろうか。泣き叫ぶ子供達、悲痛な顔の両親(もちろんタグ付け)、ドロドロの金銭的交渉…などドラマでも描かれないようなリアルをこれでもかというくらいに描き出してくれる人がいたら、どれだけFacebookが楽しみになる事だろう。

…上記は極端な例としても、食欲・睡眠欲と並ぶレベルの欲求である性欲にまつわるコンテンツは、需要も供給も膨大な量なのは間違いないのだが、Facebookのような比較的オープンなコミニュティ内では、タブーであり常に隠されて語られることは決してありえない。

これが会員数とその友達の数、が自身のサイトの価値に直結するSNSの構造的限界の一つなのだと僕は考える。規模は大きければ大きいほど良いが、大きすぎるとまた内容が無難で、結果的に皆が似たり寄ったりな投稿をする様になり読む人が飽きてくる。すなわち、投稿者自身も飽きてきて、SNS疲れといった疲労感を覚えてしまう。すなわち、Facebookを惰性で投稿し、読んでいくのに、なんだか疲れるなあ、と感じてしまったりするのだ。

たいていSNSは、このジレンマを抱えている。

Facebookも皆が飽きるまであとどのくらいか分からないが、それまではせめて爽やかで美しい皆の投稿を、同じように飽きるまで眺めて楽しむのが良いだろう。

そういえば卑近な例だと、京都の芸妓といい仲になり、プライベートでどこぞの高級個室カラオケに連れ込んで、半裸にしていた写真をUpdateしてる馬鹿な知人がいた。SNSのジレンマに全く捕らわれない、尖った投稿である事には敬意を表するが、馬鹿だなあ、ほんと。