sametimeme's diary

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都知事選マジおつかれ

昨年末の猪瀬直樹によるのドタバタ劇により、2月に都知事選が開かれる事となった。すでに都民の皆様は投票表紙を手にされているのであろうか?僕はもはや都民でもなんでもないのでとやかく言える身分でもないのだが、わざわざ冬の寒い日に朝から紙切れをもって近所の投票所にノコノコと歩いて行く羽目になる都民の皆様、ご苦労様、である。

報道を見ていて明らかにおかしい点がひとつある。

もちろん、脱原発が選挙の争点であるかの様に報道されている点である。

 

脱原発が、都知事選の争点となりうるか?

 

こんなものはものを考える都民ならだれでもわかる。ものを考えなくても地方民ならよく分かる。北海道や鹿児島の中学生も、報道を見ていて疑問に思う事だろう。原発など東京にはひとつもない。東電は東京にある企業であるが、国政の意向を伺わないと経営が成り行かない。原発政策はもはや国政にて討議されるものであり、一地方に過ぎない東京都の首長が何を叫んでも、ただ混乱を招き対外に恥を晒すだけだ。

また、地方、特に原発所在地の民間企業がいかに原発ビジネスに依存しているか、多分都民で知っておられる方はそう多くないであろう。原発が止まったら一部の都民は喜ぶのかも知れないが、地方民では自殺者が出るほどの大事なのである。原油の購入で何千億も海外に日本円が流出している事を考えても、気軽に即時原発廃止を謳うような候補者は、危険である。

 

東京都政に必要な事は、1にも2にも、経済政策である。

 

内資の大企業やグローバル企業にとって魅力的な都市であり続ける事が、とても重要なのである。

持続的な円高は一段落はしたものの依然として高止まりといって良い。さりとて日本に価値があるかといえば、まず顧客市場は金を貯めこむことしか習ってこなかった高齢者たちがシャレにならない大金を抱え消費などするべくもない。若者はそのアオリをうけカネがないので、市場としての魅力は乏しい。では経営拠点としてはどうかといえば、大学を出て修士号を持っている日本人でも英語がまともに喋れる人材はごく僅かである。加えて、経済的に困った経験もなく大学時代に遊び暮らしてきた若者ばかりで、とてもではないが国際的なビジネスをドライブする事は不可能である。では地方の生産拠点とのハブとしてどうかといえば、そもそも日本の地方は都内とそう変わらない人件費がかかりほとんどの業種にとっては生産拠点として全く魅力的なものではないので、やはり魅力などない。

東南アジアがAEC発足で勢力を強め、さらにIT化やTPPなど世界的な労働力の流動性が高まる昨今、もはやグローバル企業は東京に魅力を感じないのである。

それだと何が困るかといえばもちろん税収である。法人税は国税だが法人2税と呼ばれる事業税と法人住民税は都の最重要の税源であり、この強みをいかにして伸ばしていくかというのが都政の最も重要な課題の一つである。

 

…と、僕はビジネス界で飯をくっている人間なのでそういう見方をする訳だが、この点について候補者の納得の行く主張というのを聞くことができない。また、そういうのが必要だという議論についても寡聞にして耳にしない。果たしてこの状況で都民がどういう基準で投票者を選ぶのか、元都民としてとても興味深く考えている。

 

僕は選挙の日をよく覚えている。

 

一週間ヘトヘトになって働き、ようやく身体を休める週末に、予定も入れられずさりとて対して気合を入れるわけでもなく、文字通り義務なので投票所に出向き、インフルエンザの感染に怯えながらもそもそと投票用紙を箱に入れる。小学校の雰囲気に少々センチメンタルになりつつも、コンビニによっておやつを買って家で食うのである。

嫌いじゃないが、また投票したいかと言われれば、特に今回のような選挙では、したくない。投票する羽目になった人たち、マジお疲れ。