sametimeme's diary

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破壊神・創造主 最強Google。

Google、ただのシンプルな検索サイトが、ここまで社会を変革する巨大帝国になるだろうとは、12,3年前に一体誰が予測しただろうか。昔使った感じでは、確かに便利、ではあった。しかし、まだGoo(今となっては知る人も少ないだろう)のパチもんだろう、という程度の認識を持つ人が大多数であった。検索といえば、Yahoo、次いでGoo、という感じであった。

 

最強の所以

この企業の強みは技術力に尽きる。シリコンバレーのもっとも人材の豊富で有能な分野の天才が、最も力を発揮できる環境を惜しみなく提供する。ただの従業員の1アイデアに可能性を見出すと、一気に看板アプリへと昇格させ、爆発的に普及させる。経営者が技術を熟知し、マーケットを熟知し、そしてなにより未来を予知していた事が最も強かった。Googleは、なるべくして最強の企業へと成長を遂げた。

 

今日いってきた

 僕はGoogleオフィスを訪れた事は何度かあるが、Googleのオフィスは、そこを訪れた者に、そこで働くことを夢見させるという意味では本当に超一流である。

今日、とあるミーティングでGoogleへ行ったのだが、食堂ではコーヒーの本格ドリップマシンやホテル並みのビュッフェ、アイスクリームのケース、カットフルーツ、各種ドリンクが自由に利用できる。自分で淹れたカフェラテはとても旨い。大都会を眼下に見下ろしつつゆっくり堪能させて頂いた。

 

最強リソース

しかし、その程度の福利厚生が魅力なわけではなく、なんといってもGoogle社員がものすごく魅力的なのだ。カントリーマネージャーは、まるでブラッド・ピットのようなイケメンだったし、セールスマネージャーも、ハリウッドスターに居そうなブロンドのフレンチおねーさまである。その上、彼らの製品はお世辞でも過言でもなんでもなく、夢に溢れ、世界を変革する可能性を秘めているのが、ひと目で分かるものばかりである。

彼らはそれを、シンプルに、しかし力強い言葉で投げかける。いやがおうにも想像力が刺激され、テクノロジーの持つ力に陶酔してしまいそうになる。そういうときは、本当に、言葉を失ってしまうのだ。

訪問客にとってもGoogleオフィスで過ごす時間というのは、本当に、魅力的な時間なのだ。

しかし。

Googleは同時に、破壊神としても恐れられている。

 

ブルドーザーのごとき侵略

例えば、中小企業や個人が汗水たらして、苦労に苦労を重ねて夜に生み出した製品を、Googleは、いとも簡単に、圧倒的な技術力と比類なきマーケティング能力によって、さらに二回りくらい優れたサービスとして生まれ変わらせる事ができるのだ。

しかもそれは、無料で世界中にばら撒かれる。ユーザーは今使っているGmailのアカウントでそのまま利用できるというおまけ付きである。

しょぼい中小企業のアプリケーションなど、一体誰が使い続けたがるだろうか?

 

やられたことがある。

Googleに言葉を失うほど感動した僕も、数年前にとても痛い目に合わされた事がある。僕は趣味の延長で、仲間と共にとあるサービスを作り上げ、ローンチ後順調に業績を伸ばしていた。国内外に顧客を抱え、経営に本腰を入れようとしていた矢先、Googleが同じようなサービスをローンチしたのだった。

もちろん、無料で。

そのサービスは、夢の様な機能を平気で備えていた。僕達がとても苦労した部分は、今で言うビッグデータのデータマイニングとAIの間の子のような手法を使って、天才しか思いつかないし天才しか実装できないだろ、というレベルでクリアされていた。当然顧客はそちらに流れ、僕達のサービスは一気にシェアを失い、検索順位も首位転落となった。

それでもマネタイズにあまり影響しなかったのは不幸中の幸いではあったのだが、僕達は、Googleには敵わないのをよーく理解したので、それ以上そのサービスで勝負するのを辞めた。これは今振り返ると、正解であったから、まだよかった。

しかし、Googleの進撃に人生を潰されたベンチャー起業家やサラリーマンは、とてもたくさんいると思う。Gmailにしたって、あんなのは無料で提供してよいクオリティではない。Google Mapなんてかつては法人くらいしか払えない位の金を払って、ようやくプロバイダーから提供されていたような地図情報に、アクセスし放題である。

Google MAP登場以前には、これは本当に、考えられない事だった。そこにあったスモールビジネスでほそぼそと食いつないでいた人々は、綺麗さっぱり淘汰された。

 

イノベーションリーダー

しかしそれでも、Googleのサービスを僕は大好きなのである。Googleという、まるで龍のようなしなやかさと強さを持ったIT起業に、むねがすく思いなのである。今後彼らがどのようなサービスをローンチし、どのように世界を変えていくつもりなのか。楽しみだ。

 

※最近発表されたtangoというサービス、本当にイノベイティブだ。また、ITが世界を一つ変えるだろう。

GoogleのProject Tangoで室内を3D撮影するとこうなる

http://jp.techcrunch.com/2014/02/22/20140221heres-an-actual-3d-indoor-map-of-a-room-captured-with-googles-project-tango-phone/

 

http://www.youtube.com/watch?v=Qe10ExwzCqk