sametimeme's diary

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海外勤務してみたい人へ

海外赴任を希望する若者が減少傾向というアンケート結果をかつて見たことがあるが、これは嘘だろう。少なくとも僕が接する若者たちは、ほとんど全てといっていいほど海外志向がとても強い子が多かった。

満員の東京メトロ。すぐに止まるJR。そんな電車に乗るために毎朝駅まで15分も歩き、休日はきまったスーパーかショッピングモールでお買い物。そこかしこに消費者金融の看板が掲げられパチンコ店の騒音が鳴り響く。東京は間違いなく世界有数の大都市であるが、仕事で参ってる時にふと自分の日常を振り返って、自分の働く場所はここではないのだと、多くの若者が考えても仕方ない。

海外勤務、いいじゃないか。

海外で働いてみよう。新しい価値観、新しい環境の中で、ビジネスにプライベートに異文化にもまれる体験は、きっと、仕事でも人間的にも、あなたを一回り大きくしてくれる経験になるだろう。

大企業であるか中小企業であるか、はたまた公務員であるか団体職員であるか等々はあまり関係ない。どういった機関でも今は一定以上の人数を海外に送り、諸外国でのビジネスやレギュレーション等をリアルタイムでフォローしていかなければいけない時代なのである。今この時代、海外に行って自分が活躍するチャンスは、必ず、ある。

ただし、準備と覚悟ができていれば、である。以下のような点を踏まえていれば、いつか必ず、海外駐在のチャンスが巡ってくるであろう。新しい世界で新しい仲間と、珍しいものを食べながら、人生の中でも光り輝く宝物のような思い出を作るチャンスを得られるかも、しれない。

 

今の仕事はちゃんとできているか?

今の仕事もこなせない人間が、新しい可能性を与えられる訳などない。今の仕事で周囲の期待以上、せめて期待通りの成果を出せている人に、組織はチャンスを与えるようにできているのである。「俺の事なんて誰もみてねえ」というのは勘違いで、驚くほど多くの人が、真剣にあなたのことを考えている。

実に難しい事ではあるが、目の前の仕事に全力投球できる能力というのは、組織で生きていく中でとても重要な能力である。

身は固めているか?

組織において海外駐在に送り出すような人材は、研修目的やトレーニング組を除いてほぼ既婚者である。会社としても、海外に送ることで本人が恋人と別れたり、そもそも出会いのチャンスを剥奪されたりといった目に合わせることは本意ではない。必然的に、トラブルが少なく当たり障りなさそうな既婚者から人選を開始する事となる。

海外に行きたければ、とっとと結婚なりなんなりして、身を固めてしまう事が非常に重要である。

海外勤務希望を真剣に語った相手はいるか?

いくら海外に行きたくても、それを誰にも言わなければ、誰にも理解されない。言うにしても、さらっと言ったり、照れて遠慮しながら言ったりしたのでは、やはりマネジメントに話を上げるだとか、マネジメントが決断するだとか、そういう固い方向性に繋がりにくい。本当に海外に行きたいのなら、影響力のある人間に、真剣に自分の思いを伝えるべきなのである。自分本位ではなく、組織のためにできることを真剣に考え、それを提案するべきなのだ。

海外駐在は、大企業では1年あたり給与+1千万の費用がかかると言われている。真剣でない人間に、そんな金を投資するマネジメントなど皆無である。

ポジティブ思考を徹底しているか?

非常に重要である。どの国かにかかわらず、海外では、想定外のことばかりである。レストランから重要会議まで、ありとあらゆるシーンで事件が起こる。中にはムカついたり、イライラさせられたりするような事件も多くあるだろう。なれない生活でストレスがたまり、精神的に参ってしまう人もいる。そういうストレスへの耐性があるのが、ポジティブ思考の人である。昼飯で間違えて運ばれてきた飯に、文句を言わず『新しいメニューが食えてよかった』と喜んで食う。レジの店員に釣りをごまかされそうになったら、『相手と自分の金取りゲームだ』と思って、交渉を楽しむ。乗っていたタクシーが事故に遭い途中で降ろされたら、自分の運転の時は気をつけようとかんがえられる。

細かいことでいちいち突っ込んだりイライラしたりするような人間は、新しい環境に放り込むにはあまりにリスクが大きい。日頃から、ポジティブ思考を身につけておこう。

過去に困難を乗り越えたり、挑戦を成し遂げた事はあるか?

どこか全く別の分野でもよいので、苦しい所で頑張って成果をあげたり、新しいものを作り上げて評価されたといった、結論までしっかり威張れるストーリーを持つべきである。当然ながら、過去にそうしたことがある人は、海外での新しい環境や新しい困難の中でも、その体験を再現する可能性が高いからである。

再現可能な強みを発揮した、自分だけのストーリーを持とう。それを武器にして、少々の弱点は跳ね返すくらいの自信を持てば、信じてくれる人はいるものである。

英語のやる気はあるか?

意外かもしれないが、英語力というのはそう求められない事が多い。もちろん最低限のレベルは必要であるが、何より重要なのは英語を真剣に学ぼうとする意思である。まだ話がぎこちなかったりヒアリングが不安な部分があったりしても、それを実環境で伸ばしてやろうという器の大きなマネージャーは、案外いるものである。

英語など完璧でなくても、よいのである。ただし、英語にネガティブになってはいけない。そして、相手の言っている事を理解するくらいの語彙と耳は、必要条件である。

今の仕事が永遠に続く、なんてことは絶対に、ない。貴方は2ヶ月後、全く違う国で全く違う仕事をしている可能性など、ぜんぜんあるのだ。僕は海外で実際にそういうサラリーマンを何度もみてきた。

あるサラリーマンは、いきなりホテル住まいで海外転勤になった。辞令は一ヶ月前だたと言う。住まいもままならず、ひとまず当面必要なスーツと衣類を詰め込んで飛行機に飛び乗った、と言っていた。食事の時に、

「つい先週まで西葛西の定食屋で昼飯くってたはずなんですが、なんで今こんな所でこんな辛い昼飯食ってるんでしょうかね?」

と、つぶやいたのがとても印象的だった。