sametimeme's diary

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若さからの脱却

30歳を過ぎると、自分をもう若いと感じる事は無い。

5,6個くらい下の年齢の若者たちを眺めて、ああ、若いなぁ、というのを感じる事が多くなる。最近特によくあるように思う。そんな事があるたびに、ああ、もう若くないんだなあとほろ苦い気持ちにさせられる。

いつ、僕は若さに決別したのだろう。

若さっていいなあ/こえーなあ

若さとは、それだけで、何者にも代えがたい大きなアドバンテージである。10億円払ったら10歳若返るという仕組みがあったら、世界中の金持ちが殺到するであろう。彼らはきっと、健康な肉体、おそれを知らない精神、無限にも思える人生の可能性を、若さの中に見出すのだ。

若さとは、それだけで、嫉妬の対象である。活躍している若者を見ると、それを賞賛する意識の脇で、小さな嫉妬を覚えてしまう。人への嫉妬ではない、若さへの嫉妬である。

同時に若さとは、危険なものである。若さゆえの過ちにより取り返しの付かない失敗をしたり、自分の命を失ったり、誰かの命を奪ったり、驚くほど簡単にやってしまえるものだ。

若さからの脱却

その若さから脱却するというのは、すなわち

  • 外面的充実を追い求める状態から、徐々に内面的充実を求めるようになるという事だ。
  • 二次元で捉えていたことを三次元で捉えるように、三次元で捉えていたことを四次元で捉えるように、新たな高次元の視座を得る事だ。
  • 自分を知り、世間を知り、時の流れを知り、より高高度から物事を俯瞰できるようになる事だ。
  • 自分だけのことを考えている状態から、自分以外の事を考えなければいけない状態になる事だ。
  • 物の道理を識り、人間の心を理解し、より多くの人達の意識を共有できる状態になる事だ。
  • 多くの地図を持ち、多くの辞書を持ち、多くの物語を心に刻み、幾通りもの方向からひとつの事を考えられるようになる事だ。
  • より多くの生と死に触れ、無常と希望を胸に抱く事だ。

どんなに優秀でやり手で、嫉妬してしまうような若者でも、人間自体が上記のように若さの範囲から脱却していないと、なんというか、あまり怖くないのである。組むに易しと言おうか、なんと言おうか。

そんな人間を見るときについつぶやいてしまう「若いねぇ」という言葉は、羨望も嫉妬も、それから余裕や優越感のような感情も込められている、ひねくれた言葉である。

あなたは若い?もう若くない?

自分がちゃんと若さから脱却できてるかどうか知りたい人は、昔の写真や日記、手帳をめくるうちに、いかに自分が若かったか、いかにそこから脱却してきたかというのをつぶさに観察する事ができる。おすすめ、である。

そんなもの無い、という人、あなたも20年後の貴方からすればひよっこのような若者なのである。そこへの脱却の記録を、恥を忍んで今からでも何かの形に残しておいて損はない。

 

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…なんで若さについて考えたか。それは、昔々に青春18切符を使って兵庫県から愛知県まで旅をしてただ味噌カツを食いに行った事を突然思い出したからである。うまかったなぁ。ああいうのは、まさに若さの味、だな。